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どんなキャラでも煩悩可能! 
 たとえ50年前でも、400年前でも、どんなものでもやおいフィルターにかけることができる、という話題です。 
メインはSF小説のやおいですが、男と女の萌えポイントの違いは? 
みたいな話も少ししております。(^.^) 
 
 
 
 
   
【史都玲沙】2002/03/16(土) 20:13:33  
『SF小説のやおい』  
イラストを描かなくてはならないってのに、どーも調子が悪く(花粉症のせいか?)サボったあげく、つい冬コミに買ったやおい同人誌などを今ごろむさぼり読む私です。
 
んで…。 
どれくらいの人がこの話題を読んで解るんだよう〜、と思いつつ(T.T) それでも書きます。 
 
コミケでSF小説アイザック・アシモフ作「鋼鉄都市」シリーズのやおい本を買ったのね。(2冊) 
つーても、ハードなものじゃなく、やおい本と言うより、カップリングラブラブ本とでも言うべきだろうか?
 
1953年に出た小説なんかのカップリングラブラブ本があるのだから、コミケってマジあなどれない。
 
そして読んで思ったこと。  
ううむ…。同人誌って素晴らしい(ほんわか)  
私ボンノーくすぐられちゃったよ。 
あああっ。私もなんとなくダニ×イラ本出したくなって来ちゃった〜(T.T) 
(出さないけど…)  
これを読んでいる殆どの方が知らないと思いますが、ダニールは端正な顔をした人間そっくりのロボットです。 
イライジャは刑事(42歳妻子持ち)  
にもかかわらず、買った本2冊ともイライジャ姫! 
そして私もだあ!……(^_^;  
これは友達に貸して貰った本なんだけど、一冊イライジャ×ダニールって本があった。 
(これはセックスシーンありのマジやおい本) 
だが、この本は最初からパロディとして戦略的に書かれたものなので(本人がそういっている。いや、面白かったけどね)煩悩の基本としてはイライジャ受けのほうが素直なのだと思う。
 
ダニールはロボットなので、イライジャからセックスを求められれば、「はい」ってーなもんで簡単にオッケーだと思うのよ。 
殆どセクサロイドの世界ね。(男だけどな) 
だから、セックスシーンも書きやすい。 
(それで、その人は書いたんだと思うんだけど) 
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【史都玲沙】2002/03/16(土) 20:30:33  
『なんでこんな話題に力入れて長文書いているんだ私ったら』 
   
でも、煩悩って違うじゃん。 
オレは、涙を流さない♪ ロボットだから、マシンだから♪ 
ってなもんで、受に心が無いのは結構辛い。  
単純にセックスマシーンになっちゃう訳ね。南極2号とか…(^_^;
 
だから、イライジャ姫な訳よ。 
42歳妻子持ち、サラリーマン(刑事だが、刑事だってサラリー貰って暮らしてるしな)ロボットにある種の劣等感を持ち、その中であがいて迷ってぐらぐらとぶつかっていく彼が、この小説を読んでいくと、シリーズを追うごとに、えらく可愛く見えてくるのだ。 
マジな話。  
そしてシリーズを追うごとに、とってもダニールとの関係があやしくなっていく。 
ヤっていなければ友情だ、の域に入っていく。 
あーもー、イライジャってすごくダニールのことが好きなのねーっ。 
でもロボットだからー。いつも肩すかし食わされて。 
あっ、でもダニールも、感情がホントにないの?  
その行為はとってもあやしい。 
イライジャってダニールにとって、実は特別な人間なんじゃないの? こんな妄想が、むくむくと…。 
 
そんな訳で、無表情なロボットにぐらぐら来ちゃうイライジャが姫で決まり。 
煩悩とはそういうものだと思うです。 
で、その彼に求められ、応えようとして、時には守り、時には振り回され、途方にくれてとまどうロボットダニール。 
たとえロボットでも、単純なセックスドールにならない所が、女の煩悩かしらん(^.^)
 
アシモフもまさか50年もたって、遠い日本で自分のキャラがカップリングラブラプされているとは夢にも思うまい。(つうか、もう作者は天国だ) 
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【史都玲沙】2002/03/16(土) 20:39:22  
『まだ続くのか…いい加減仕事にかかれ史都玲沙』
 
同人誌はラブラブカップリング本のくせに、ちょっとひねてて、シモネタとか、ボケと突っ込み感覚ギャグ満載なんだけど。 
イライジャにオタク・ゴーホームと言わせたり…ううう。SF詳しい人でないと笑えないネタがたくさん…(T.T)(でも煩悩は溢れまくっているのを感じる) 
ダニール家電扱いされてるし…(^_^;  
そうか、アシモフの未来、一家に一台ロボット世界なんだから、確かにロボットは『家電』だわな。
 
そうするとその家電にやられちゃうイライジャって…。くうう。
 
エッチな機械、えっちな機械なのかあ…。  
なんか、ロボットと人間の恋愛って、それなりにそそるよね。
私だけか? (^_^; 
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【服部あゆみ】2002/03/17(日) 00:53:36  
家電 とヤル男(笑)  
それはなんだか、冷蔵庫の子供が欲しいポチコみたいだねえ。 
中にみっしり毛の生えた冷蔵庫の子供が生まれる、という怖い話。 
ちょっと違うけど、娘と一緒にAIのサイトを見てたら、
TUTAYAのサイトで、AI関連、といって、ロボット繋がりで
ロボコップとかターミネーターとか、ドラえもんとか出てきた。
 
ドラえもんですか… たしかに家電くさいな、あいつらは。(大笑) 
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【史都玲沙】2002/03/17(日) 01:20:31  
冷蔵庫とヤル!?  
違うもん! ダニールは綺麗な男のロボットなのよー。 
女の煩悩を冷蔵庫に落として語ってはいかんですぞ。 
エッチが出来ちゃうことは原作で証明済みだ。  
(本人はヤって無いけど。同型のロボットが女相手だが出来たらしいので、ダニールも出来るでしょう。本人やってない所がストイックで、そこがまたいい感じなのじゃ)
 
アシモフのロボットは構造上、人間に物理的にも精神的にも危害を加えてはいけないことになっているので、ダニールってばしょっちゅうイライジャに困らされたり途方にくれたりしているのよう。 
でも、いざとなるとしっかり護ってくれるの。うっとり…。
 
イライジャってば気絶してダニールに運ばれたり、抱きしめられたり、一緒に風呂入ったりしてるのよ。 
(原作でな、ちゃんと) 
冷蔵庫はそんな事出来ないもん。煩悩も出来ないもん。 
ダニールは特別製のロボットだけど、でも家電…。 
ちょっと屈折した愛だが、煩悩まみれには間違いないのだ。 
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【S夜】2002/03/17(日) 01:39:53  
突然 割り込みレスつけの 失礼お許しください。
 
史都さまの、読んだ同人誌が とっても読みたくなったカキコでした。
 
なんか むかしのSFとかって ときに胸しめつけられるような 懐かしさを、憶えてしまうんです。 
小中高校生ぐらいの時期に 乱読したからか、最近というか十年ほど読んでないせいか、すっかり忘れていた初恋のひとに タイムスリップして出会ったような、ね。
 
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【服部あゆみ】2002/03/17(日) 12:40:32  
くそう、変なとこ押して、書いたレス全部消えた。
 
そういうの、なんとかしてえ。  
関係ないキーは無効にしてよう。 ハアハア。 
で、  
それって、究極の「誘い受け」なんだろうか。 
一応ロボットには心がないことになってるんだよね。
 
少なくともイライジャはそう認識してるわけだ。
 
そうすると、男X女でもホモでもなければ、(それなら単に肉体的快楽とか、寂しさを紛らわすとか、
そういうのも成り立つ。まあ、良くできた南極2号だわね)
 
それを全て乗り越えた恋、という辺りがぼんのーなのかな? 
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【史都玲沙】2002/03/18(月) 18:39:11  
S夜さま。ありがとうございます。  
こんなSF小説のやおいネタなんて誰が解るんだ、と思いつつ、独りでも解ってくださる方がいるのが嬉しい〜\(^_^)/
 
私はずーっと、ダニールファンなんです。 
そんでもって、ロボットと帝国で、たった独りぼっちで宇宙に向かい合わなければならなかった彼が、すごくせつなくて…。 
どうしてイライジャは人間なんだろうって。 
いくら思っても、彼はもう遠い昔に死んでしまった。 
そのくせロボットの記憶は鮮明すぎて、それがまたせつない。 
ダニールがせつないという感情が解らず、なのに妙に心揺れている所が、またせつない。
 
アシモフったら、こんなものを書くだけ書いておさらばとはッ!  
なんておっさんじゃ。 
(だが逆に未完成だからこその妄想爆裂も、可ですけどね) 
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【史都玲沙】2002/03/18(月) 18:53:09  
んで 
究極の誘い受か、というと、  
まさに『その通り』だと思いますです。  
ロボットには心はない。 
原作を読んでいると、イライジャは事あるごとに
 
『こいつは単なる機械なんだ』とか『見かけはどうあれ、計算機に過ぎないんだ』とかなんとか、しょっちゅう思っているんですなあ。 
それこそ自分に言い聞かせるように。  
つーことは裏を返せば、常にそれを言い聞かせなくてはならないほど、彼はそれを忘れているのだと。 
それくらい人間扱いしちゃうし、錯誤もしてしまう。 
 
そんな感情のなかで、イライジャがダニールに助けられたりして、彼の腕のなかで、ホッと安心して気絶しちゃったりすると(ホントにそういうシーンがある。一度ではない)なんかとっても『アシモフ、どこねらっとるんじゃ』な気分だったりして…(^_^;
 
ダニールに心があるのかないのか。  
あくまで無い、ということを大前提として物語は進み、登場人物もそう行動する。
 
が、イライジャはしょっちゅう言い聞かせなくてはならないくらい、あの調子だし。
 
ダニールは、なんか本当はイライジャはあなたにとって特別な存在なんでしょう? と勘ぐりたくなるくらい、行動があやしい。 
 
そゆわけで、原作では、ギリギリの綱渡りをしているが、それでもあくまで心が無い、という方に足をつけている所を、同人では、そこを乗り越えていく(服部さんの言うとおり、全てを乗り越えた恋という所が、確かに)煩悩なのでありましょう。 
 
 
 
 
 
 
【史都玲沙】2002/03/19(火)  
『続・SF小説のやおい…かな? 』  
SF小説に行くかどうかは書いてみないと解らないけど(^_^;
 
私がたまに買っているゲームラボという雑誌。 
これは女の人は殆ど買わないだろうオタク系雑誌なんですが、ここにしばらくずっと斎藤環というオジさんが、ボーイズラブの『萌え』について語っているのね。
 
最初に言ったとおり、とにかく購買層90%くらい男だろう、な雑誌なので、これはオジさんが男に向かって書いている、ボーイズラブの萌えについての考察な訳よ。
 
オジさん医学博士で「戦闘美少女の精神分析」なんて本も書いてて、何というかとっても真面目なヒトなんです。 
戦闘美少女の時は、オタクの萌えを研究対象として、頑張って研究している感じで、とってもよく調べてかなり鋭い考察もしているのだけど、実感的にちょっとずれてるかなあ、ってとこもあった訳。
 
が、なんだかゲームラボなんて所でずっと連載してて、どうもそういう世界に飛び込んでそれなりに久しくなった今は、かなりオジさん解ってきている(感じがする) 
でも、男だから、基本的には男オタクについて語ってきたのね、長い間。
 
それが最近ボーイズラブを語っている。 
やおい本も読んでるみたいだし、「すきしょ」などのボーイズラブゲームも実際にやって、しかもそれなりに『萌え』たらしい。 
(受の男の子キャラに) 
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【史都玲沙】2002/03/19(火) 23:07:56 [HOME]  
『このオジさんが』  
男の萌えと女の萌えポイントは、ここが違う、というのをやっていて、結構面白いのね。 
今回の考察を抜粋すると  
●「一般的に男性作家の作品は、物語の設定や美少女キャラの造形にこだわるけれど、女性作家の場合はむしろ人物間の関係性をすごく丁寧に描く傾向がある」
 
●「女性は人間関係に萌える」  
●「やおいは関係性の落差に萌える」  
結構、なるほど、でしょう? 
 
んで、その中で笑っちゃったのが、これ。 
 
●「やおいは茶碗が2個あれば、何杯でもお代わりできる」
 
その辺に並んでいる茶碗2個でも、大小があったり、優劣があったり。夫婦茶碗だったりと、ちょっとでも特徴に差があれば、やおいの皆さんはそこに性的な関係を想像して「萌え」る事ができる。
 
…もちろんちょっとからかい入ってますが、でも、ううう…。と唸ってしまう。
 
キャラだけ入れ替えて、似たような関係性の話の中で、何杯でもお代わりする「お話」
 
ああああ。色々思いあたるじゃありませんか。けっして人事ではなく。 
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【史都玲沙】  
『まあ、そういう痛い所はちょっと横に置いといて』
 
こういうちょっとした落差、非対称性を性的な関係に置き換えて「萌え」を生み出す想像力がやおいパワーの源にあるため、明解な身分差があるお話は、やおいものにすると面白い。身分差にくわえて、攻め×受けが加わって、いっそう萌える訳だ。
 
とまあ、オジさんは分析している。  
やおいの萌えは「関係性萌え」とか「位相差萌え」とか言ったりするんですって。 
 
でな、ここ迄読んで思った訳だ。 
確かに、ある種の身分差がある話というものは、やおい的に萌える。
 
ここで、やっとロボットと人間の恋だ。  
アシモフのロボットものの話では、あくまでロボットは「奉仕者」なのね。 
けっして人と同等になれないもの。 
それこそ永遠に。  
これって、絶対的な身分差じゃない?  
どこまでも綺麗で優秀なロボットが「奉仕者」
 
なるほど…。 
機械だって所が、ちょっと中央ど真ん中からは外れているけど、でも、充分萌えに値する関係性な訳だ。 
 
何が言いたいのかよく解らなくなってきたけど、それなりにうーむ、なるほど、なんて思ってしまった事よ。 
こういう話、そのうちまとめたら、楽しいかしら?
 
他の方のご意見も求む。まあ、お暇でしたら、どうぞ(^_^; 
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【服部あゆみ】2002/03/20(水) 08:34:19  
『身分差』  
あるある。それ。  
だからよく「下克上」とか分類したりするわけだ。 
 
男性向けでは決して使われない言葉だね。 
まあ男は基本的に相手がどんなに身分の高い女性でも、自分の方が(男性の場合必ず攻めは『自分』だ)
偉いと思っているから、この気分は成り立たない。
 
ロボットの女をやる話はあっても、攻めがロボットで人間の女とやる話はありそうもないなあ。
 
しかも葛藤するなんてあり得ないし。  
まあ、男性向けに葛藤は無い。絶対に。  
男は葛藤には萌えないものらしいな。  
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【史都玲沙】2002/03/21(木) 00:01:39  
『オジさんが言うには』  
男の「萌え」は、『所有欲』なのだそうです。 
この可愛い子を自分のものにしたい。 
これが萌えの根本にあるのだとか。  
「オレのものにする」「お持ち帰り」「食っちゃった」
 
こんな言葉が女性にたいして使われるのは、そういうこと。
 
だとすると、葛藤なんて関係ないですな。  
ロボットの女をやる話は、その女を所有している気分になるけど、逆はそれ無いもんね。
 
まあ、いっそのこと機械の触手にして、やられている女をメインにする、というなら男性向けだけど(^_^; 
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【天童渉】2002/04/02(火) 22:19:40  
『遊びにきましたよ〜ん』  
なるほど 
「戦闘美少女の精神分析」の斎藤環さん、そんなところでそんな連載してたのね。 
ゲームラボでボーイズについて語るとは、侮れないなぁ(*~e~*)
 
でも割と最近ボーイズゲームの注目高いと思う。 
しばらく前にボーイズゲームのムックが出版されてるいなぁと思っていたら、最近ボーイズゲームの専門雑誌が創刊されたですよ。買ってないけど。 
 
>「やおいは関係性の落差に萌える」  
これはなるほどって感じです。自分でも常々そう思っている。
 
>「やおいは茶碗が2個あれば、何杯でもお代わりできる」
 
これはたとえが絶妙で、確かに笑ってしまいました。 
その通りだわねぇ。自分もそうだもの。 
ジェイブロとラディベジはキャラこそ違えど関係性の意味は同じだもの。 
全くその通りでございますです。 
 
身分差って言葉を聞いて、ずいぶん前の沈黙の艦隊やおいの頃の発言思い出したですよ。 
誰が言ったのかは忘れましたが、誰かが言ったんですよね。 
なんであのキャラであのストーリーで萌えられるんだ?って。 
でもやおいフィルターにかかれば軍人って言うのは、これはもう明快な身分差が存在するわけですから・・・だからやおいが出来て当然であるという(*~e~*) 
 
 
 
 
 
 まあ、こんな所で話題は終わりました。 
それなりに興味深いテーマなので、掘り下げてみたら楽しいかもしれません。 
2002年冬コミに、史都玲沙は再びここのサークルに行きまして、SF小説(ていうか、ダニール×イライジャ萌え?)な話をしてまいりました。 
新刊はなかったので、次回に期待。 
ロボットと人間の恋愛。私はかなり『萌え』です。 
同士の方がいましたら、ぜひお話しいたしましょう。(^.^) 
 
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