あやしいショタの話 その5


 あやしいショタの話も5回目を迎えました。
私もまさか、こんな話が5回も続くとは思ってもみませんでした。
が、続いております。
どうやら、世の中は不思議に満ちているらしいです。(笑)

『あやしいショタの話 その4』にて、私は
男女のエロでも、ショタでも構図は一緒なら、何故ショタ(男×男)を読むのか?
ちん○んはあった方がいいのか?
という考察を展開すると予告をしておりました。
しかし、私にはちんち○はありません。<( ̄Λ ̄)> ←威張ることか?
そういう訳で、ち○ちんを持っている人間が、○んちんはあった方がいいのかどうなのか、という事は、実感で語れない訳です。
ですから今、資料集めをしている最中です。
男だけど、ショタ本を買います。という方に心当たりのある方、どうぞお知らせ下さいませ。
ぜひお話を伺いたいです。(^.^)
どうぞよろしくお願いしまーす。

そんな訳で、今回は、まだ語るほどの資料が集まっておりませんので、違う話をしようと思います。
だらだらと展開したいと思いますので、だらだらとお付き合いください。

 2002年冬コミで、ショタオンリーイベント『ショタケット』のチラシ、今回はGETしました。
しかし開催日を見ると、2003年5月5日。
…またしてもコミティアと同じ日です。
そして、ここで愚かな私はやっと気がついたのでした。
ショタケットは絶対かならず5月5日開催だわ。
だって『こどもの日』だもん。
………しくしく。
こんな単純な事実に、今ごろ気付くとは。
ショタの祭典をこどもの日にやる。
当たり前のことですね。こんな事に今まで気付かなかったなんて、バカですね、私。
松山くんのオンリーイベントを、松山のバースデーに開催するのと一緒です。
(松山が誰かというと…まあいいじゃないですか)

ああ、という事は。
ショタケットに行くには、コミティアがずれてくれるか、思い切ってコミティアには参加しないか。
どちらか選択しない限り、私はこの先もショタケには行けないという事ですね。
どうしましょ、ホントに。
チーン…。



 まあ、ショタケの話は(今回も行けそうもないし)棚に上げておいて、更に違う話をしようと思います。
ここ2回ばかりの『あやしいショタの話』は、どちらかというと男性向けショタについて語ってきました。
というのは、私やっとまたまた気付いたんですけどね。
『ショタ』の世界というのは、唯一男女共通して『男×男ネタを描く』という大変珍しいジャンルなのです。
そりゃーもうコミケの世界は、ほぼ9割の人間が『エッチな本』を求めて走り回る場所です。

男は男向けのエッチな本を。
女は女向けのエッチな本を。

とにかくエッチなものを求めて西から東、コスプレ広場から企業スペースまで走り回るわけです。
しかし当然、男向けのエッチと女向けのエッチは違います。
だからコミケの曜日も違う。

コミケで、殆どの男が求めるエッチな本は『男女の絡み』です。
女の子が「ああ〜っ、どうにかなっちゃう〜」とか言ったりしている本です。
そして女の100パーセント(言いきる)が求めるエッチな本は、『男と男の絡み』です。
「挿れて欲しいんだろう? ん?」とか攻が言ったりしているヤツです。
(コミケにまで来て、男女のエロストーリーだけを求める女はいない。
そういう人達はコミケには来ないで、レディースか、ちょっとお姉さん向けの少女漫画を読んでいる筈。
更にここでは、パンピーについては語らない。何故なら最初からフェチの話だからである)

男が求めるエッチな本→男女の絡み
女が求めるエッチな本→男男の絡み

これがごく普通の構図です。(普通なんだってば!)
ところが『ショタ』というジャンルにおいてのみ、男が求めるものも、女が求めるものも、どっちも『男男の絡み』なのです。
私は最近何度も男性系ショタスペースめぐりをして、考えました。
今まで『やおい』もしくは『ボーイズ』と呼ばれるものは、女性の視点からも、男性の視点からも、まあ語られたことはあるわけです。
しかし、女性は自分の内面にあるものを男性に向かって説明しきれず、男性は女性の萌えという最後の砦が、どうしても理解出来ない。
(ちん○んを持っていない私が、最終的に○んちんがどんな風にいいのか、決して語れないのと一緒である)
しかし、男性が求めるのは『男女』、女性が求めるのは『男男』という方向性に、弊害は無かっただろうか? 
『男男』はやおい、もしくはボーイズで、女だけのものとして捉えすぎてはいなかっただろうか?
とも思うわけです。
(実は最近、男性が求めているのは、本当に男女なのか? 本当は違うんじゃないのか? という疑問も生じてきてはいるのですが、まあそれは後々)

男を対象にした『男×男』と、女を対象にした『男×男』
この世界は、なまじ同じものを扱っているだけに、読んでみると逆に、男と女が求める『エッチなものの違い』がくっきり浮かび上がってくるような気がします。

だから、じゃあどうなの? と言うことは、これから順次考えていかねばならないわけですが(^_^;
ショタから外れて、ボーイズラブって? みたいな話に突入してしまうかもしれませんし。
でも、考えてみるのは楽しそうです。
きちんとまとまるかどうかは解りませんし、今回はコミケ報告くらいで終わってしまうとは思います。
しかしとりあえず、上記のことを心にとめつつ、続けてだらだらと行きたいと思います。





 まずはいつものように、2002年冬コミの同人誌GET報告です。
今回は、女性系ショタは2日目。男性系ショタは3日目でした。
女性系ショタはJUNEの延長線上にあるわけですが、夏コミの時は、JUNEと少女漫画、二つのジャンルが一緒に2日目にぎゅうぎゅう押し込まれていまして。
スペースが圧迫されて、大分ショタスペースが少なかったような気がするんですね。
しかし、この冬コミは三日間の開催になった上、少女漫画がふたたび三日目に入ったので、二日目のJUNEジャンルは、少しばかりのびのびしていたように思われます。
だって、ショタサークル、たくさんありましたし。
今まで廻った時には見なかったサークルもありました。

とりあえず端から一つ一つ覗いていきます。
(それ程サークル数があるわけではないので、全周り可能)
するとまずは早速、前回男性系ショタサークルに本を委託していた小説サークルを発見しました。
ああ、今回は希望通りにJUNEジャンルでスペース取れたのね。
それはおめでとう。
などと思って客を見てみると…。

……………男しかいません。

ううーむ…。
前回「あやしいショタの話 その4」で、私はここのサークルに関して、本人達はJUNEだと思っているらしいけど、絶対男性向けだ、と主張していたのですが。(大きなお世話)
しかし、正しかったような気がします。
だってここ、確かに絶対JUNEスペースなんですけど、客が男しかいません。
あかんやないか。
JUNEスペースに男ばっかりこんなにたむろっていたら!
などと一応思ってみますが、性差別はいけませんな。
しかし、アレですねえ。
どんなに男×男の話を書こうとも、男性向けに書かれた話は(本人達はそう思ってないかもしれないけど)男性が買っていくんですねえ。
なるほどうんうん、などと一人で納得しながら、そこのスペースを通り過ぎようとしました。
そうしたら、そのブロックの角のサークルに、列が出来ていたんです。
ああ、壁に配置される程じゃないけど、JUNEの大手かあ…。
そう思って脇から本を覗いてみました。
(どんな本だと列が出来るのかなあ、と思いまして)

表紙は全部フルカラー。
データ入稿のようで、CGならではの美しい表紙です。
絵もなかなか達者。
ちょっとアニメ調ではあるけれど、白泉社とかにいそうな最近の絵柄。
表紙にはきっちり『オリジナルボーイズラブ For Adult』と明記。 
絵を見た限りでは、高校生くらいが主役な感じ。
うん、悪くないけど、今の私はショタ本ゲッター。
これはちょっと対象外よね。
なーんて思って、一瞬通り過ぎようとしたんです。

しかし、私はそこで思わず目を見開いてしまいました。
ていうか、ギョッとしたというのが正しい。

だってえっと…。
えーと、ですね。
だって、だってそのサークル、列が出来ていたんですけどね。
そこに並んでいる人は、全員 男 
だったんですよう〜。
えええええ!?

ぐるぐるぐるぐる。
ちょっと待て。今日は二日目だよね。
そんでもって、さっきも思ったけど、ここはJUNEスペースだよね。
更に本にはちゃんと、オリジナルボーイズラブ For Adult って書いてある。
絵も女の子が好きそうな、白泉の匂いがするアニメ調の絵。
だけど…並んでいる客は、どう見ても女じゃない…。
ていうか、

JUNEスペースの、オリジナルボーイズラブのサークルの列に
男しか並んでないってどうよ!

心の中で叫んでしまいました。(笑)

それにしても、男がわざわざ並んで買うボーイズってどんな本?
(しかも男しか並んでない本って…)
そんな事を思いながら、いつのまにか私も並んでおりました。(笑)
だって見てみたいじゃん。
男が買うボーイズラブ!(手はぐぐっと握りこぶし)
ええもう。女は私しかいなかったですよ。まあ、その時は、ですけどね。
JUNEスペースの列に並んでいるのに、周りには男しかいない。
それはそれは、とっても不思議気分になれましたです。

しかしそれにしても、間違いなくこの男達は全員、意識的にJUNEスペースにやってきて、意識的にボーイズラブの同人誌を、並んでまで買おうとしているわけですよね。
彼らは、何もかも含めて『わざわざ』そこに本を買いに来ている訳で…。
JUNEスペースでボーイズ買うのは女だろう、という常識を、この男列は、かなりの勢いでひっくり返してくれました。

結局私はそのサークルの本を、何冊か買い求めました。
(絵もレベル高くて可愛かったしね(^.^)

確かにショタというカテゴリーに入るのかどうかは、迷いました。
高校生みたいだし。
大体男性系ショタスペースというのは、周りからくっきり際立っているので、凄く解りやすいんですよ。
(だってそこだけ、本の表紙が裸の男の子だから)
でも女性系ショタスペースってのは、JUNEの延長線上にズルズルいるものでして。
ここから向こうはショタよっ、という明解な区別は無かったりするんですね。
だから高校生を扱っていようと、ボーイズなのかショタとして見てもいいのか、その辺はかなり曖昧な訳です。(まあ人の好みは、それ程キッパリしたものではないですし)
だから、ショタの括りの話としてこの本を語っていいのか、とは思ったのですが、でも、考えてみたら、ここに並んでいるのは、全員男なんですよね。

私は女で、女性の好みは基本的に、狭く煩く細かいものなので、こんな風に『ショタ』だ『ボーイズ』だと拘っておりますが、男性って実は、それ程好みに煩くないんですよね。
ということは、男にとっては、女が拘る『ショタ』も『ボーイズ』も、同じ括 りに入っているのかもしれない。
なんて思うわけです。
うん、だったらショタでいいじゃん。
この本を選んでいるのは男性なんだから。





 ショタもボーイズも一緒。
それをちょっとばかり証明したように思ったのが、3日目、男性系ショタスペースで本を買い求めている時でした。
さっきも言った通り、男性系ショタスペースというのは、女性系に比べて、かなり明解でキッパリしてます。
何故なら、裸のお姉ちゃんの表紙ばかり並ぶ中に、そこだけぽっかりと男の子の裸の絵なのですから。
男性系を歩いていると、
乳バーン!の世界から、いきなり、ち○ちんビーン!
の世界へ突入。
「あやしいショタの話 その4」で述べた通り、その辺りのスペースには、ヌキどころ満載の同人誌が、ひしめき立ち並んでおります。
(そして私は、やっぱりそこで何冊か本を購入)
しかしそこで私は、ちょっとだけ変わった表紙を見つけたのでした。

それは前日見た、あの列が出来てたJUNEサークルに共通する絵柄でした 。
ちょっぴりアニメ調だけど、やはり白泉とか角川あすかとかに繋がりそうなタイプの絵。
高校生らしい少年は、制服(詰め襟タイプ)のボタンを殆ど留めており、僅かに襟を開く程度のストイックな姿勢。
周りのショタ本は、殆どがちん○ん、裸、ふんどし、半ズボンの勃ちあがった股間に手をあてて、キュウ〜っと感じてる、そんな表紙ばかりなのに。
あきらかに異彩を放っております。
で、まあ買い求めたんですけど。

中身を読んでみますと、どうやらその人、男性系ショタに初参加らしいのですね。
しかし、同人初心者という訳ではなく、ずっと長い間女性系(たぶんボーイズ系)で参加し続けていたらしい。
そして、本人が言うには、

『最近自分はやっと悟った。男が女性向けでやっていても、買っていくのは野郎ばかりなのだ』

おおお! 
この人も昨日のサークルみたいに、女性系スペースに男性が本を買いに来ていたクチだったのかあ〜。
それはそれは。
どうりで本の表紙が、男性系ショタから浮いていると思ったよ。
中をめくってみると、女性向け(だと本人思っていた)らしく、もちろん男×男。
しかも、メインは中学3年生辺りから、高校生。
ええもう、ジャンルとしては、まさしくボーイズど真ん中直球ですよ。
これは確かに、男が描いていようと何だろうと、好みがその辺の男の子に『萌え〜』だというなら、ジャンルはボーイズだよな、と本人が思ってしまうのは無理ありません。
そして、ボーイズ=女性系。
だから女性系で参加。
この思考も当たり前です。

しかし結局、どれほど女性系で参加していても、買っていくのは男ばかり…。
実際本を読んでみた所、確かにまさしく『男性向け』でした。
(どの辺が男性向けかというと、基本的に、カップリングになっていない所かな。ひたすら受の少年のみが強調される辺り、大変男性向けです)
私はそのお客の人達が、どういう匂いをかぎつけて、わざわざ女性系ジャンル内の、そういうサークルを捜し当てているのかは、サッパリ見当が付かないのですが。
しかし昨日といい、今日といい、この状況って…。

どう考えても、「男性向けボーイズ」なるものが存在するとしか思えない。

もっとも、男性向けボーイズは、あくまでせいぜいが制服を着ている学生までで、サラリーマンや中高年の男×男は無いようです。
まあつまり、多少年齢は高かろうが、基本的に「少年」を求めていると言う事ですね。
という訳で、男性系では『ショタ』の括りの中に『ボーイズ』を入れてしまっていいと思います。
小さいちんち○ぴーんぴんな、ショタど真ん中ではないかもしれませんが(そして、そう言った男性は多分にちょっと心乙女だとも思うのですが)それでも『男が好む男性向けボーイズ』は存在する。
ショタど真ん中と、ちょっと中央から外れた男性向けボーイズ。
この二つは合わせて『男性向けな男×男』なわけです。

そう、今迄ショタだけは「男性向け」の存在が認知されていましたが、実は男性向けボーイズもあったんですね。
ボーイズの話をする時、必ず
『なぜ男同士でなければいけないんだ?』
という疑問が、男性から出てきますが。
なーんだ、ボーイズは女だけのものじゃないじゃん。



 ここまで書いて、ちょっと思いついたので、ついでに書いておきます。
男×男の本を好んで買う男は、ゲイなんじゃないか、と思われる人がいるかもしれませんが、これは間違いです。
なぜなら、本当のセクシャリティと、造りもののセックスファンタジーは違うからです。

ショタの本を好んで買う男=ペドフェリア(幼児愛好趣味)ではありません。
そして、男×男本を買う男=ゲイな人、ではないのです。
(もちろんコミケは広いから、ゲイの人はいる。でも、花が好きな人が、全て花の同人誌を作ったり買ったりしているわけではないように、ゲイの人だって、全てがゲイの同人誌を作ったり買ったりしているわけではない)

セックスファンタジーには、実際のセクシャリティとは違ったものが出てくるって事ですよね。
ボーイズで強姦話をよく書く人がいますけど、実際に強姦されたい訳じゃないですし。

そういう訳で、ここでは実際のセクシャリティの問題は無視したいと思います。
あくまで、ファンタジー。
造りもののお話の世界。
この中の煩悩や、萌え〜、がどう働くか。
この事だけを、これからも語っていきたいと思います。

だって『おたく』だもん。<( ̄Λ ̄)>
実際のエッチより、架空のえっちな話をしなくては。





 ボーイズは女性だけのものではない。
しかし、まだそれはコミケですら認知されていません。
だからこそ男性は、わざわざ求めてJUNEのスペースに男列を作るのでしょう。
しかし今、『男列』と言いましたが、JUNEスペースなのに、本当に女の人並んでいないんですよね。
(そりゃー、男性系のエロを買い求める女もいるわけですから、女だって皆無とは言いませんけど)
ということは、
たとえボーイズでも、そして見た目はよく似ていても、それでも男の求めるエッチなものと、女の求めるエッチなものは、それほど違うという事なのです。

うん。
今回のコミケでは、男性向けボーイズの本が買えたことが、とっても収穫でした。\(^▽^)/
今度の夏コミでもぜひ、本を買わせていただこうと思っています。
今回本を買ったサークル、どうぞ夏でも受かっていますように。



 しかし、色々考えちゃったんですけどね。
(そして、まだまとまっていないので、今回はパスしようと思うのですが)
この話題を突き詰めていくと、ショタという括りからは、外れていきそうな気がするんですよね。
どうしましょうねえ〜。

『男性向けもあるんだぜ、と言う視点も含めた、ボーイズラブ論』

きっとまだ誰もやっていないと思うので、やってみたら楽しいとは思います。
ショタからは外れるかもしれませんが、話の流れから言うと続きにあたるので、上手くまとまりそうだったら、番外とでも銘打って、ちょっと書いてみようかな、とも思ってます。(^.^)

では、次回のあやしいショタの話をお楽しみに。
感想、情報お待ちしております。

END


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