あやしいショタの話 その4
ショタの話も気がつくと4回目でございます。
こんな役にも立たない事に、思いっきり全力投入。
しかし、それをまた読みたい人がいる訳ですから、人間は無駄が必要な生き物なのかもしれません。
そういう訳で、今年2002年8月の夏コミにも、行ってまいりました。
ショタスペース巡り。
今年の夏コミはいつもと少々スペース配分が違っておりまして、3日目を完全な男性系にしたんですね。
いつも3日目にあった女性系創作スペースも、ジュネ系も、みな二日目に移動。
つまり、女性系ショタは2日目に。
男性系ショタは3日目に配置されるということ。
私は史上初、2日間連続でショタスペースをめぐりを敢行いたしました。(笑)
さすがにショタスペース巡りも慣れてきまして、私は今回本を何冊もゲットしてきましたよ。
しかも男性向けショタ本を。
そう!
これだけ何回も挑戦すれば、そろそろ恥じらいは無くなってくるものです。(←少しは残しておけよ…)
ちん○んだって平気です!
(所詮2次元のち○ちんじゃないかっ←強く語るな)
あなたの知らない世界、男性系ショタの世界を探る為に、ええもう、中身を読んで吟味しながらゲットする所までスキルが上がりましたよ、私。
しかしそれって、同人誌を買う姿勢としては、激しくずれてないか? とはもちろん思うのですが…。
ショタ本、しかも同人誌を買う理由として『参考資料』はないでしょう。
私が売り手なら、『面白そうと思って』買ってもらうか『同じ煩悩を共有出来る』から買ってもらうか、どちらかがいいと思います。
男性なら『オカズにしたいから』でも結構ザマス。
そういうわけで、ごめんなさい。
同人誌を買う姿勢としては、大変間違った動機で、私はショタ本をゲットしてまいりました。
残念ながら、今回男性系にも女性系ショタも、私の狭い煩悩心にヒットする同人誌はなかったのでございます。
煩悩にヒットしないなら、では何が私にショタ本を買わせたのか。
それは…『好奇心』の心です。
知らない世界を見たい、知りたい。ありますよね、そういう心。
『冒険心』と言ってもいいかもしれませんが。
そりゃーもう、その世界の方々には、大変失礼な事ではあるのですが、でもでも、決していいかげんな気持ちではありません。
人生面白い事が一番。お気楽ごくらく。遊びは真剣にやるに限ります。
確かに同じ煩悩も、下半身の事情も共有しない『参考資料』かもしれません。
それでも、私は買った本には金を払った。
払うだけに値する価値があると思わなければ、私は金を払いません。
(無駄撃ち出来るほど、金持ちになりたいよう〜(T.T)
そういうわけで、ごめんなさいではありますが、面白かったですよ。買った本は全て。
本来の面白がり方からは、やはり外れているとは思いますが、その辺りは広い心でお許し下さると嬉しいです。m(_
_)m
最初に言った通り、さすが今回3日目は男性系の天国でした。
いつもよりずーっとたくさんのショタサークルが受かっていたんですよ。
(ちなみに女性系には、その法則は当てはまりませんでした。2日目のパロディサークルと一緒にぎゅうぎゅう詰められていたんで、いつもより少なかったかも…)
私は女ですので、女性系ショタについては、まあ好みは違っても、方向性は何となく解るんですわ。
そういう訳で、煩悩にヒットしなかったので、今回は買うのはパス。
(そのうち、もっと詳しい傾向を知りたくなったら、買うかもしれませんけど(^_^; まったく何が私をそんなに熱く駆り立てているのか、私にもサッパリ解りません)
やはり好奇心、冒険心で買うなら、未知の世界『男性系ショタ』。
毎回毎回股間のモノに抵抗を覚えていた私ですが、そろそろ慣れました。(オイ)
ショタの祭典『ショタケット』に行って男の群れにまみれるのも、何とか大丈夫なような気がします。
そこで最初はショタケのペーパーをゲットするべく動いたのですが、ショタケのスペースには、たった一言こんな張り紙が。
『今回不手際により、会場の確保が出来ませんでした。次回開催は現在未定です。申し訳ありません』
………またフラれた。
なんて事。がっくし。前回はコミティアと同じ日で行く事叶わず。
今回は開催日未定ですとーっ。
さすがにわざわざ後で情報調べて行くほど熱心だったりはしないんだよ、私。
ショタケ、私を行かせないつもりか。
やはり参考資料はイカンのか(^_^;
そういうわけで、ショタケット潜入レポートは、またもや先送りになったのでした。
仕方がないのでショタケはあきらめ、男性系ショタスペースに突入。
さすが男性系。
客のほとんどは男ばかりです。(ちょっとは女もいる)
しかも結構混んでます。そりゃあ列がバリバリに出来てる他の男性系スペースに比べたら、じっくり本が吟味出来るくらいですから、たいした事はありません。
しかし、この男たちが、みんな少年のちんち○の絵を求めて来ているのかぁ。
そう思うと、感慨深い…。
だって、女がホモ本を買う時は、ちん○んの絵とか、求めてないですもん。
(え? 私は描いてあった方がいい、とか思ったそこの人。それは違う。あなたはち○ちんばかりをただひたすら描いただけの絵がずらっと並んでいる本が欲しいのか? と言う事です。ストーリーも絡みも無し! ひたすら局部の描写だけが続く絵が見たいか。そういう事ですな。後で述べますが、どうやら男は見たいらしい)
男はやはり、自分に生えているものですから(←生えてる言うな!)
しかも男の根本に関わる大切な所ですから、すご――く、気になるらしいです。
色々見て回ったのですが、今回私は代表的な3種類の本をゲットしてきました。
(3冊ではない3種類)
●イラスト集
●マンガ
●小説
…これだけ書いたのでは、何が何だか解りませんね(笑)
当たり前すぎて、自分でも書いた後、あまり意味無い、などと思ってしまいました。
ですので、ちょっと詳しい傾向と感想などを書いてみたいと思います。
その前に、ショタのエッセイを読んでくださっている方から、ひとつ質問がありましたので、一応ここで明記しておきたいと思います。
私がここで言っている「男性向けショタ」とは、
「男性が男性に向けて書いたショタ」
本のことであり、男性向けに書かれてはいるが、描き手は実は女性である。という本は一切含まれておりません。
男性向けにエロを書く女性作家さんも、もちろんたくさんいますし、同様に(特に商業誌系では多いのですが)男性向けのショタマンガを描く女性作家さんもたくさんおります。
しかし、これは一切対象外にさせてもらっています。
何故なら描き手が女性だと言うだけで、お話作りの中に、かならず女性の方法論が入ってくるからです。
つまり、私にとっては非常に解りやすい。
女性作家さんが描く時は、基本的に男性リビドーの発露がありませんから、作品表面上は非常に似ていても、それでも違うものなのです。
という訳で、ここで買った本は全て
男性が男性に向けて、男×男 の話をボンノー入りで描いたもの。
です。(^.^)
読むのも男。描くのも男。描かれているものも男×男と、全て何もかも男づくしでお届けいたしたいと思います。
●イラスト集
ここのサークル、結構混んでました。ちょっとした列も出来てたし、本もいっぱいありました。
しかも分厚いフルカラー表紙の本が何冊も。絵も可愛い。
という訳で、手に取ってみたのですが(手に取るまでは、それがイラスト集だって知らなかった)
………全編、めくってもめくっても、めくっても
『ちんちん』です。(もはや伏せ字もめんどくさい)
イラスト集なので、一ページに一本。(時には2人いる図柄もあるので、2本な事もあるが)
しかも多分、これがこの人の煩悩なのだとは思うのですが、男の子が、皆どのページをめくっても、上半身は体操服の様なものを着てて、下半身は裸。
その体操服だかTシャツだかをまくり上げる半裸の状態で、ひたすら局部を色々なポーズで見せ続ける、と言う図柄なのです。
私が手に取った本は、30ページもない本だったので、じゃあ他の、この辺りの分厚いフルカラー本とかはどういう内容なんだろう。
と思って手に取りました。
したら…。
…………………。
素晴らしかったです。私が悪かったようです。
そこには何冊も本が並んでいたんですが。
並んでいる本は総て。30ページの本から、100ページはありそうなフルカラーの本に至るまで総て。
全部がめくってもめくっても、めくっても。
最後の一枚に至るまで
『体操服をめくり上げて下半身を露出した男の子の絵』
だったのでした。どっとはらい。
確かに絵は可愛かった。画力から言ったら、ショタスペースの中では、一番高い方でしょう。
どうやら作者はホモ系の雑誌でも何か描いているらしいので、実力者なのでしょう。
しかし…。
これって、やっぱりいいんでしょうか。
いいんでしょうねえ。お客も並んで買っていた事だし。
でも、一冊あったら充分な気がする。(暴言)
男の人は、一つのオカズでは飽きるので、新しいオカズを次々と買うように出来ているらしいですが。私の目には、これらの本の区別が付きませんでした。
区別が付く為には、スキルが必要なのかもしれませんけど。
(もっとも考えようによっては、『体操服をまくり上げて下半身を露出している男の子フェチ』な人にとっては、天国な本ですね。他にこれだけこだわりがあるエロ本なんてないだろうし。男って、行きつくとこまで行きつく傾向にあるから、こういう世界もありなのかもしれない)
(更に考えてみたら、やおいの世界だって似た様なシチュエーションをとっかえひっかえな本を、女は次々と買う訳で。現象として似ている側面もあるでしょう)
しかしですねえ…。
やっぱりちんちんが見たいんですね。男の人って。
ピンポイントでこだわりの対象なんでしょうねえ、きっと。
この辺は、持ってない女としては、最後までよく解らない砦なのではないかと思います。
(某巨大掲示板に、『男が何故ちんちんに萌えるのか』真面目に議論している板があるらしい。ちょっと読みに行きたい…)
●マンガ
一人が描いているのではなく、何人かでゲストしあって描いている形式の本です。
昔はよく見たけど、今はあまり主流じゃないですよね。
色々マンガも見て回りましたが、まあとりあえずこれを選んだのは、中でも絵がマシだったのと、それと大変典型的に見えたからです。
私が男性系ショタにそれ程萌えない理由の一つとして、『絵』の問題があります。
私はどちらかというと、綺麗系の絵が好きでして。(あまり派手じゃない方が好き)
ジャンプとかに時々載っている、線とか絵とかが汚いマンガって、それだけで飛ばしてしまったりしてます。
それと、もう一つ、悪くはないんですけど、全然好みじゃない感じの絵があります。
それが「コロコロコミック」系の絵。
線が太くて、少し泥臭い。昔風って言うんでしょうか。
中にはすっきり今風の絵の人もいるんですけど、そうじゃないタイプ。
そして…ざっとショタマンガを見た所、どうやら男性系のショタって、そういう絵が割と好まれる様に思われます。
帽子のひさしを、ちょっと斜め後ろにまわしていたりする、こう何て言うんですか? わんぱく系? とでも言うのでしょうか。
わんぱく系のコロコロコミック風なその子達が、あっちでもこっちでも、ページの最初からポンポンちんちん放り出して、ひたすら抜きつヌかれつ。元気いっぱい。
挿入よりは、むしろ発射。
どれだけ遠くに飛ぶか、とばしっこしようぜ。
みーたーいーなー………。
……男の世界ですね、ハイ。
●小説
これは、珍しいと思っていたんですが、少ないショタサークルのうち、二つが小説サークルでした。
思ったより多い…様な気もするのですが、どうなんでしょう。
ちゃんと数を確認取ったわけではないから、断言するのは控えます。
でも、ジュネ系にかなりの割合で文章サークルが存在する事を考えると、やっぱり男はブツが必要よね、とは思いますけどね。
それで、買ってきたのは一つのサークルの本だけなんですけど。
あとがきを読むと、この人は男の人ではあるらしいんですが、女性系ジュネのショタでサークル参加したかったらしいです。
(さすが小説を書くだけの事はある。きっとちょっと心乙女な男性なんですね。少女漫画が好きな男性とかには、少しこういう人います。逆に世の中には、心がおやじな女もいる事ですしね)
しかしジュネスペースでは落ちてしまったので、仕方なく男性向けスペースに本を委託したらしい。
私は数冊買ってきて(小説って珍しいから)読んだのですが…。
う〜ん。
本人には悪いけど、男性系スペースの方がいい。
小説って所が男向けに売るには、確かにきついかもしれませんが。
でも、内容がとっても典型的な「男が書くショタ」ですから。
男対象の方が、絶対向いてますって。
どの辺が男性向けかというと、つまり、何て言うんでしょうねえ。
シチュエーションは存在するんですが、物語がないのです。
シーンは存在する。
さすがにイラスト集と違って、ただ男の子がおっぴろげていればいいと言うわけには行かない。
でも、その子がどういう子なのか、サッパリ解らないんですわ。
Aくんがいて、Bくんという子が好きで。
それでお終い。
後はもう、すぐ「やだ、そんなとこ」「なめていい?」「こんなになってるよぉ」
と、展開早い早い。
そんな短い話が、薄い本の中に、3作とか4作とか入っている。
女が話に入れ込む為には、彼と彼がどういう関係なのか、とか、精神的にどういうバランスで2人は成り立っているのか、とか、そういうモノが必要になってきます。
いきなり欲情するタイプのモノだとしても、幼なじみに似てたから、とか、何らかの自分の心にひっかかりというか、関わりが無いといけない。
この関わりって、書き始めると意外と長くなるものです。
ただラブラブな話も、もちろんたくさん存在しますが、その場合も、どんな感じで2人がラブラブなのか、ちょっとは書き込まないと読んでて面白くない。
この話には、シチュエーション(設定)はあるが、2人の関係性が感じられない。
どういう場合に、どっちが上位なのかとか、どんな事に彼は弱いのか、とか。
そういう情報って、女性系なら大事な所だと思いませんか?
何やらそういうのを「位相差萌え」と言うらしいですが。
(位相差萌えに関しては、機会があったらそのうち詳しく…)
「好きだよ、A」「オレも。Bの事が一番好きだったんだよ」「もうおっきくなってる」「ちょっと触ってもいい?」「ひゃあっ」
う〜ん。この展開では、やはり
●通りすがりにコートの前を開けて見せられた。
●自己紹介されてからコートの前をはだけられた。
それくらいの差しかないような…(笑)
名前と住んでる所が解っても、所詮ちんちんはちんちんだろうて。
ついでに言うなら、ちんちんの描写はとっても詳しいです。
細かい所から、精液の状態まで、事細かに書いております。
挿入は、あまり無かったなあ…。
やっぱり挿れる事より発射する事にこだわるのが、男性系かもしれません。
さて、これら三種類の本を買って読んで、私には一つだけポイントが解ったような気がします。
男性系ショタで、何が肝心か。それは
「ヌキどころ」
です。
男性系ショタは、やはり男が読むものなので、男の心が(下半身かもしれませんが)ぐぐっと盛り上がる描写を心がけるわけですね。
この辺は、男女のエロ本と構図は一緒のようなのです。
『お世話になります』という感じ。
これは純粋な質問だったらしいのですが、男性が女性に対してした質問で
「女の人は、ホモマンガを読んで、抜けるんだとしたら、どういう場面で抜くの?」
というのがあったんですね。
これをきいた時私は、何てナチュラルな質問だろうと思いました。
そう。
男性には、必ず一発『抜く』場面が必要なのです。
物語の中に、一ヶ所(何カ所もあるなら、なおよし)「ここだ!」という抜きどころがあるべきなのです。
でないと読んでも『ノレない』
質問に対する答えは、「抜きません」(笑)でした。
抜くと言うより、全体がほんわかというか、じーんと来る感じかなあ、と言ってましたが、そうなのです。
男性の生理は一点集中。女性はそうではない。
萌えと言う言葉を使うなら、最終的に「抜く」行為がある男性より、より女性の方が「萌え〜」という感覚近いような気もするんですけどね。
どうでしょうか?
女性には抜く場面は必要ではない。
関係性がじっくり育まれて、結ばれるという過程全体が「いいわ〜」なのです。
セックスは恋愛の延長線上、もしくは恋愛を表現する手段の一つとして存在するものであり、恋愛関係が育まれていく部分が、本来は非常に重要なのです。
でも男性にとってそういうのは、物足りないでしょうね、圧倒的に。
だってどこで抜いたらいいか解らないもん。
盛り上がって、盛り上がって、行為の最後に一気にGO!
ああ…達成感。
やはり男にとって、抜くという行為は第一のようです。
だから、派手に飛ぶナニとか、ヌキどころが必要。
でも、女は基本的には抜かないので、一発ここで抜く、と言うポイントは、あまり大事ではないのですな。
そういう訳で。
男性系ショタ本を読んで、今回解った所は
「どのマンガにも(小説にも)必ず『ここだ!』というヌキどころが存在する」
という事でした。
男女のエロでも、ショタでも構図は一緒なら、何故ショタ(男×男)を読むのか?
これに関しての考察は、次回に廻したいと思います。
ちんちんはあった方がいいのか? という話ですね、つまりは(笑)
(↑もう本気で伏せ字にしてないヤツ(^_^;)
今回もシモの話爆裂で、失礼いたしました。
冬コミは、また3日間開催みたいですが、ショタケのチラシはでているんでしょうか?
とりあえず、冬コミ後のショタの話をお楽しみに。
感想、情報お待ちしております。
END
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