「エクセルサーガ」


ええと、いつくらいにやっていたアニメでしたっけ。
2000年の初めにはやっていたと思うんですけど。
無限のリヴァイアスと、あんまり放送期間変わらなかったような気がします。
ブギーポップとは、同時に放映していたはず。
いい加減な記憶だなあ。間違っていたら訂正よろしくお願いします。
(東京地方の地上波の放送期間なので、まあ、あまりこだわる必要もないか、とも思うのですが)
テレビ東京の深夜アニメです。

でも、最近(2000年末くらい)に、ビデオの最終巻が出たんですよね。
この最終巻には、テレビで放映しなかった幻の最終話が収録されているので、テレビでしか見てない人は、ぜひ見てください。
私はレンタルで見ました♪
見て損はないです。
テレビでは色々規制がかかって出来なかった、アレとか、コレとかを、
(さあ、ハっちゃん、景気よく〜〜〜! ごぼごぼ〜っ)
スタッフ悪のりで、どばっとやっちゃってます。
オープニングから、やってます。
テレビ最終話のサブタイトルが『やりにげ』だったわけですが、この本当の最終話のタイトルは『やりすぎ』なので、内容は…、やっぱり見てください。
おすすめです。\(^▽^)/


 
ストーリーの概要ですが。
ああっ、ブギーポップに続いて、これもすごく説明しづらい。(T.T)
ブギーポップとはまた違った理由で説明しにくい。
言ってしまえば、ギャグマンガの(アニメだけど)ストーリー説明なんて出来るかいっ、てヤツなんですけどね。
でもそれだと見てない人は何がなんだか解らなくなってしまうので、原作に書いてあるストーリー説明を、ここでちょっと書いてしまいます。
 
世界征服のための第一歩、市街征服を目標とする『理想推進機関アクロス』
総帥イルパラッツォの元に集いし精鋭は、元気だけが取り柄のエクセル、病弱美少女ハイアット、いざというときの非常食…元野良犬メンチ…。
対するは市街環境安全保障局の蒲腐博士と配下の公務員たち。
人類救済の日は、いつになるのか…。
 
げほっ、げほげほ、げほ。
なんかこれだけ読むと、それなりのストーリーみたいですけど(いや、そうでもないか?)とってもかっ飛んだギャグマンガです。
しかも、アニメのほうは、輪をかけてすごかった。
私はこの話、原作から入っていたので、アニメの第一話を見たときは、原作からはかなり外したところにかっ飛んでいくストーリーに、うわあ、どうしよう、と思いました。
このまま外していくようなら、見るのやめようかなあ、なんて事も思ったりして。
しかし結局、私は25話最後まで見ました。
しかも、もうラストのほうは、すごくお気に入り、になっていました。
いやあ、このノリは深夜帯じゃないと出来ないよねえ、って感じです。
 
このアニメ、タイトルに実験アニメ、とか書いてありまして、最初から思いきり外していくぞーっという意気込みが感じられるものだったんですけどね。
毎回実験と称して、パロディをやってのけたんですよ。
今回は、スポ根アニメ、今回は美少女アニメ、今回はアクションもの、ってな感じで。
いつも最初に原作者が出てきて(もちろんアニメのキャラクターとして)
「私、六道神士は、今回のエクセルサーガをSFアニメにすることを許可しまーす」
などと高らかに宣言する。
そして、思いっきり、すごいパロディをやらかすわけ。
いやあ、楽しかったですよ。
原作派は、評価が二分したらしいけど、私はとっても気に入りました。
パロディってのは、その文化がある程度成熟していなくては出来ないし、面白くないものなので、エクセルを見ていると、いやあ、日本のアニメーションってのも、けっこう長い道のりを来たんだなあ、と思います。


 
まず、私がぶっ飛んだのは、第3話だったかしら?
いや、だいたいその辺です。
(このアニメの感想は、見返すことをせずに、ただ自分の記憶のみで書き散らしていくものなので、だいたい、な表現が多いのをお許し下さい)
ずーっと鉄仮面をかぶってたあるキャラが(その回限りのキャラ)最後に鉄仮面を取った途端に出てきた顔。
どひゃーっと思いましたね。
いや、見ていたあなたもそう思ったでしょう。絶対。
だって、いきなりメーテルが出てくるんですもん。
鉄仮面かぶってたときは男の声だったし、私ずっと中身はおじさんだと思っていたんです。
それが、いきなりメーテル!
後で聞いたところによると、別にメーテル描くつもりじゃなかったんだそうで。

指定は、美女、だけだったんですって。
ところが、美女といわれてみんなが描いたものが、何故かそろってメーテルだったもんで、メーテルにしちゃったんだそうです。
ううーん、つまりそういう世代が今アニメを作っているわけですね。
やっぱりオレ達が美女といったらまず思いつくのは、メーテルだろ?
っていうノリな訳ですね。
さすが松本零士の大宇宙的大美女ですねえ。
(松本世界を語るなら、大の文字を忘れてはならない。大宇宙。大四畳半。大マゼラン星雲ってなもんだ)
 
まあ、この辺りが皮切り。
この後回を追うごとに、どんどんエスカレートしていきます。
ラスト辺りの怒濤の展開は、特にすごかった。
宇宙にまで出て行っちゃうんですが。
いやあ、すごいのすごくないのって。
話の中に(なぜか)布団たたきを持った、熊のぬいぐるみのような可愛い宇宙人が出てくるんですけど、そいつと松本キャラのクレイジーなキメラのような連中がたくさん出てくるんですわ。
(顔の中身だけ松本キャラで、姿形は熊のぬいぐるみなの。なんか、こまわりくんを思い出してしまった。そういうのありましたよね。顔の中身だけシリアスに描いてあるこまわりくん。あんな感じ)
しかし、百聞は一見に如かずって、ホントにそうですね。
この辺のノリがどんなにすごいかは見てもらわないと解らないよなあ、と思います。
ああ、ギャグアニメって、なんて説明に向かないこと。トホホ。
とにかく、宇宙せましと飛び交うアルカディア号もどきに、えせクイーンエメラルダス号。
それらが戦いあう中を、「いきまーす」の叫び声もりりしく、ぱちもんガンダムで飛び出すエクセル。
最後には、そうよね無くっちゃウソよね、のノリで、コロニー落とし炸裂。
すごいすごい。拍手喝采の回でした。

そしたら、次の回がもっとすごかった。
コロニー落としで市街は全滅。
吹きすさぶ風と荒野。ビルの残骸と残された人々。
この設定で何のパロディをやりますか?





北斗の拳





もうこれっきゃないだろう、ですよね!
嬉しいですね、ホントに(^○^)
踊ってしまいそうです。わたし。

この回では怒濤のパロディに、ついに公認まで出ます。
ブロッコリー公認の、デ・ジ・キャラット。
エクセルの拳で殴られると、可愛いものになってしまう、恐ろしい必殺技。
私も一度殴られたいものです。
(でじこじゃなくて、できるなら、ピョコラか、ブラックゲマゲマ団の誰かになりたいけど)
 
この後、話はちょっとだけシリアスになって、それから非常識な大団円に突入します。
ああ、それにしても原作よりはるかに変なキャラクターとなり果てたイルパラッツォ様が、とってもお素敵です。
私、長髪のキャラクターは、それほど好みじゃないんですけど、このイルパラッツォ様は、いいですねえ。
思わず忠誠を誓っちゃいそうです。
体力がないとアクロスには入れそうもないけど。
敵側の(本来ならエクセル側が敵ですよね。だって市街征服をたくらんでるわけですし。愚民どもってみんなを呼ぶし。でも、一応ここでは、それを阻止しようとする正義の公務員のほうが、敵なのですね。まあ、お互い下っ端はなごんでますが)
敵側のほうなら公務員だし、ちょっと無茶を言う上司はいるけど、定時に帰れそうだから、こっちのほうがアクロスよりいいかも。
でも、博士がおじいだからなあ…。
やっぱりルックス的には、断然、イルパラッツォ様でしょう!
銀の長髪に、メガネがとってもツボです。


 
さて、ものの話によりますと、テレビ東京って、アニメに関してとっても規制が厳しいんだそうです。
どうも、特にそうなったのは、エヴァンゲリオンの例のシーンかららしい。
(例のアレです。ミサトさんのセッ○スシーン。声だけでしたが)

パンチラはダメ。
どんなにぎりぎりめくっても、パンツは絶対見せません。だそうです。
それと、血がダメ。(まあ、演出上、時と場合によるでしょうけど)
血に関しては、最近名探偵コナンや、犬夜叉などのアニメの血が、赤ではなく黒く描かれていることに気付かれた方もいるでしょう。
この辺も規制らしいんですけど、苦肉の策とはいえ、黒い血って、不自然ですよねえ。
体の中に流れているのは、血ではなく墨ですよーってかんじ。
(しかし、殴られれば血が流れて痛い、ということは、逆にきっちり描いた方がいいと思うのは私だけ?
あああ、話がそれていくー。いかん、いかん)

 
まあ、アニメの規制ってのも、すり抜けるのは大変なわけで、どうすり抜けるかが話の色を決めるわけですな。
(リヴァイアスとか、大変だったろうなぁ。とっても頑張って隠して描いているのがよく解ります、リヴァイアスの場合)
エクセルの場合、大きな問題として、病弱美少女ハイアットってのがいたんですよね。
ハイアットは、原作では毎回どばどばーーーっと血を吐いているキャラクターでして。
この、吐血ギャグが、制作側の頭を悩ませたらしい。
テレ東のアニメでどばーっと吐血させるわけにはいかないし、かといって、血を吐かないハッちゃんは、ハッちゃんじゃないだろう…。

そして、結局実際にアニメになったものを見てみたら、口元に、ちょっとだけ、何か血のようなものが
(あくまで血のようなもの、が正しいらしい。血ではないそうだ)
たり、とたれている程度の表現になっていました。
うん、まあ、そんなところよね、と私は思いましたけどね。
しかし、こういういろんな規制に、それなりにスタッフは鬱屈していたらしく
(まあ、冗談半分だろうけど)
そして作られたのが、26話目。
テレビ放映しない、幻のラストってわけです。
詳しいことは忘れましたけど、ビデオになる前に、上映会が開かれたらしいですね。
26話の。
いやあ、見て笑った笑った。
さあ、景気良く、ハッちゃん、どばーーーっと、ってヤツでしたよ。

 
いま、ビデオは全巻出ています。
レンタルでも見られますから、興味を持った人は、見て下さい。
ちなみに、カラオケでエクセルの主題歌「愛−忠誠心」が歌えるのは、ハイパージョイです。
ではでは、今回はこれにて。
次は何のアニメにしましょうか。
 

END

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